juego

martes, 10 de noviembre de 2015

NAME_TIPS_OFF]\
 僕は次の言葉が継げない。どうしても、彼女との会話
は途切れ途切れになりがちだ。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 ちなみに、こよみをのぞいた他のメイド達は、街に買
い出しにでかけている。ウチは人里離れた山の中にある
ため、週に1度の買い出しは必須だ。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 他にも、台風がくればしょっちゅう崖崩れが起き、冬
になると雪が積もって身動きがとれなくなる。館の暮ら
しもなかなか、不便なものなのだ。[p][er]\
[MITU]\
「みんないないし、ウチのことで何かあれば僕も手伝お
うか?」[p][er]\
;v_koyo019.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo019.wav"]\
「・・・大丈夫です」[VO_S][p][er]\
;v_koyo020.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo020.wav"]\
「それよりも・・・冷めてしまいますよ」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「え・・・?」[p][er]\
[MITU]\
「あ・・・そ、そうだね。せっかく作ってくれたのに、
ごめん」[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 こよみの唐突な指摘に一瞬、戸惑いながらも自分が食
事中だったのを思い出した。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 彼女が焼いてくれたパンに手を伸ばそうとして、僕は
もう一つ、別のことに気づいた。[p][er]\
[MITU]\
「あれ? ジャムこんなに少なかったかな?」[p][er]\
[MITU]\
「昨日は、ビンいっぱいにあったと思うけど・・・」[p][er]\
;v_koyo021.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo021.wav"]\
「っ・・・」[VO_S][p][er]\
;v_koyo022.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo022.wav"]\
「・・・大丈夫です」[VO_S][p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 こよみが静かな声で応じた。ジャムが減っているとい
う僕の記憶が間違いなのか、それとも、もう新しいジャ
ムは手配されている、ということだろうか。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 こよみは頭の回転が速いのだが、言葉が少ないせいで、
時々、彼女の思考や発言についていけないことがある。[p][er]\
[MITU]\
「えっと・・・大丈夫ってのは、どういうこと?」[p][er]\
;v_koyo023.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo023.wav"]\
「・・・ぬかりなし、です」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「あぁ、そっか」[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 僕はぽんっと手を叩いた。[p][er]\
[MITU]\
「今日の買出しのリストに入れておいてくれたんだね」[p][er]\
;v_koyo024.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo024.wav"]\
「・・・・・・」[VO_S][p][er]\
;v_koyo025.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo025.wav"]\
「・・・とにかく、ジャムは大丈夫ですから」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「・・・・・・?」[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 少し、飲み込めないところはあるけど、こよみが大丈
夫というなら心配ないだろう。しっかりしてる子だから。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 彼女は随分と幼い頃に祖父に引き取られた子だから、
僕と彼女は長い付き合いになる。少なくとも仕事で手抜
かりするようなことはない。[p][er]\
[MITU]\
「うん・・・ジャムのことは心配いらないみたいだね。
ありがとう」[p][er]\
;v_koyo026.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo026.wav"]\
「当然の務めです・・・それに・・・」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「うん?」[p][er]\
;v_koyo027.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo027.wav"]\
「いえ、何でもありません」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「そ、そう・・・」[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 僕は曖昧な返事を返しながら、食パンを口に運ぶ。ふ
んわりとしたパンの食感と共にジャムのほんのりした甘
さが広がって、思わず頬がほころびそうになる。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 ウチで使ってるジャムは甘さもしつこくなく、僕好み
の味をしている。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 ちゃんと同じ銘柄のものを買ってきてくれるといいけ
ど。[p][er]\
[MITU]\
「ジャムはもうほとんどないけど、こよみは食事すませ
たのかな? 大丈夫?」[p][er]\
;v_koyo028.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo028.wav"]\
「いえ・・・ご主人様のお食事が終わった後に、いただ
きます」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「じゃあ、ジャム、少しだけど残しておくね」[p][er]\
;v_koyo029.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo029.wav"]\
「いえ、大丈夫です」[VO_S][p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 こよみは短く答えた。そういえば、あまり甘いものが
好きなようには見えない。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 でも、ジャムの件はともかくとして、広い屋敷に2人
しかいないのに別々に食事というのも味気がないな。[p][er]\
[MITU]\
「あの・・・よかったら、一緒に食べない?」[p][er]\
;v_koyo030.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo030.wav"]\
「・・・え?」[VO_S][p][er]\
;v_koyo031.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo031.wav"]\
「・・・そんなわけにはまいりません」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「なんだか、こうも静かだと味気なくってさ」[p][er]\
;v_koyo032.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo032.wav"]\
「・・・すみません」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「あっ、別にこよみのせいじゃないんだよ」[p][er]\
[MITU]\
「ほら、でも、昔は一緒に食事もしてたじゃない」[p][er]\
;v_koyo033.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo033.wav"]\
「あの頃は何も知りませんでしたから・・・」[VO_S][p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 こよみがふと面差しを曇らせる。僕が何か気に障るこ
とを言ってしまったのだろうか。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 でも、こよみと僕が一緒に食事をしていたのは、確か
なことだ。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 幼い頃は、主人とメイドという立場なく、お互いに友
達のように接していた。お爺様もあまり友達がいなかっ
た僕のために、そう仕向けていた節がある。[p][er]\
[MITU]\
「・・・それって、立場のこと?」[p][er]\
;v_koyo034.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo034.wav"]\
「はい・・・」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「だったら・・・」[p][er]\
;v_koyo035.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo035.wav"]\
「でも、それだけじゃありません」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「えっと・・・どういうこと?」[p][er]\
;v_koyo036.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo036.wav"]\
「・・・・・・」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「・・・・・・・・・」[p][er]\
;v_koyo037.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo037.wav"]\
「・・・・・・・・・・・・」[VO_S][p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 こよみは一度、つぶやいたっきり、口を開こうとはし
ない。彼女が一度、口を閉ざしたら、どう言ってもこの
件に関しては無理だろう。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 こよみはしっかりしているが、反面、あまり人と交わ
るのを好まない。プライベートのことや昔のことに触れ
られるのも避けているような気がする。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 でも、こよみはいつから、こんなかたくなな態度をと
るようになったんだろう。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 僕の記憶の中にある、幼い頃の彼女のイメージとは全
く違う。あの頃はお互い子供だったせいもあるんだろう
けど、もっと無邪気というか素直だった気がする。[p][er]\
[BGM_FS]\
;
;◎回想用エフェクト
;
;{e000
[H_BMP bmp="wh"]\
[TR34 bmp="b004"]\
[BGM bgm="bgm004"]\
;{bgm004//
;
[MITU]\
「ほら、こよみちゃん、一緒に遊ぼう!」[p][er]\
;v_koyo038.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo038.wav"]\
「うん! えへへっ・・・今日は何して遊ぶの?」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「こよみちゃんは何がいい?」[p][er]\
;v_koyo039.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo039.wav"]\
「ん~・・・何でもいいよぉ」[VO_S][p][er]\
;v_koyo040.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo040.wav"]\
「こよみは、お兄ちゃんと遊べたら何でも楽しいもん!」[VO_S][p][er]\
;
;◎回想用フェード
;[H_BMP bmp="wh"]\
;[TR01 bmp="b004"]\
;
;[H_BMP bmp="b004"]\
;{bgm003//
;[BGM bgm="bgm003"]\
;
[NAME_TIPS_OFF]\
 幼い頃のこよみのイメージはいつも、僕に微笑みかけ
てくれる笑顔と、強く握ると壊れてしまいそうなほど小
さな愛らしい手だった。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 なのに、ここ数年の記憶の中にある彼女は、まるで別
人のようだ。あの笑顔はどこにいったのだろう。[p][er]\
;
[MITU]\
「ねぇ・・・」[p][er]\
[MITU]\
「ねぇ、こよみ・・・って!?」[p][er]\
;
[BGM_FS]\
*s02_201_a|こよみの探し物
[er]\
[TR19 bmp="e003"]\
[eval exp="sf.e003=1"]\
;CGフラグe003
;{bgm005//
[BGM bgm="bgm005"]\
;
[MITU]\
「あ、わ、わわわわっっっ!!!」[p][er]\
[MITU]\
「そんなところに潜り込んで何してるの!?」[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 僕が少し、目を離したすきにこよみは、とんでもないと
ころ、テーブルの下に潜り込んでしまっていた。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 だが、それは重要じゃない。それよりも、注意しなきゃ
いけないのは・・・。[p][er]\
[MITU]\
「こよみっ! お、降ろして、スカート!!」[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 叫びながら僕の目は、こよみの可愛いショーツと、そ
れが形作る輪郭に釘付けになってしまう。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 変わってしまったのは、性格だけではないようだ。い
や、これはいい変わり方だけど。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 って、そんな馬鹿なことを考えてちゃいけない。[p][er]\
;v_koyo041.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo041.wav"]\
「・・・・・・?」[VO_S][p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 振り返ったこよみの視線が痛い。だけど、彼女は自分
がどういう状態にあるのか分かっていないようだ。[p][er]\
[MITU]\
「あの、み、見えちゃってるんだよっ」[p][er]\
[MITU]\
「そ、その・・・スカートの中身っ!」[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 緊張のあまり、声がうわずる。こよみがあまりにも無
防備だから、見てしまったこっちが気恥ずかしい。[p][er]\
;v_koyo042.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo042.wav"]\
「・・・カチューシャ」[VO_S][p][er]\
;
;{bgm003//
;[BGM bgm="bgm003"]\
;
[MITU]\
「・・・え?」[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 僕はこよみのつぶやきに応じて、彼女の方を振り返る
が、どこへ視点を定めていいのか分からない。[p][er]\
;v_koyo043.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo043.wav"]\
「アリアの悪戯・・・」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「え、えぇ・・・?」[p][er]\
[MITU]\
「あぁ・・・ま、またあいつがやらかしたの?」[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 僕は納得がいってうなずいた。アリアは、この館に住
みついている猫だ。仔猫だったアリアをメイド達が拾っ
て育てはじめたのだ。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 ただみんながあまりにも可愛がって甘やかすから、随
分と悪戯好きに育ってしまった。[p][er]\
[MITU]\
「カチューシャはどんなやつ? 僕も探すよ」[p][er]\
;v_koyo044.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo044.wav"]\
「・・・・・・・・・」[VO_S][p][er]\
;v_koyo045.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo045.wav"]\
「・・・覚えてませんか?」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「え・・・?」[p][er]\
;v_koyo046.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo046.wav"]\
「・・・・・・・・・」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「あの・・・」[p][er]\
;v_koyo047.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo047.wav"]\
「・・・ならいいです」[VO_S][p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 こよみはつぶやきと共にちらっと目を伏せた。なぜだ
か分からないが、その淋しげな眼差しに、僕の胸にズキっ
と痛みに似た感覚が走った。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 こんなとき、何と声をかけてやればいいんだろう。彼
女のいうカチューシャについて、僕には思い当たるよう
なことがない。[p][er]\
;v_koyo048.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo048.wav"]\
「そのほうがいいんです・・・」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「え、こよみ・・・あの」[p][er]\
;v_koyo049.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo049.wav"]\
「時間・・・ですよ」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「え?」[p][er]\
;v_koyo050.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo050.wav"]\
「宿題をされる時間です。スケジュールにはそうありま
した」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「あ・・・う、うん」[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 彼女のいうスケジュールは、お爺様が出ていく前に僕
に立てさせた夏休みのスケジュール表だ。[p][er]\
[NAME_TIPS_OFF]\
 小学生でもあるまいし、と思うがそれだけ僕が頼りな
いと思われているのだろうから仕方がない。[p][er]\
[MITU]\
「でも、カチューシャは・・・」[p][er]\
;v_koyo051.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo051.wav"]\
「・・・ダメです」[VO_S][p][er]\
;v_koyo052.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo052.wav"]\
「ご主人様に、関わってもらってはいけないんです」[VO_S][p][er]\
;v_koyo053.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo053.wav"]\
「ワタシには、ご主人様に褒めていただく資格も、優し
く接していただく資格もないんですから・・・」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「資格って・・・?」[p][er]\
;v_koyo054.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo054.wav"]\
「・・・・・・資格は資格です」[VO_S][p][er]\
;v_koyo055.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo055.wav"]\
「ご主人様はお勉強を・・・」[VO_S][p][er]\
;v_koyo056.wav
[KOYOMI]\
[VO vo="v_koyo056.wav"]\
「何なら、お手伝いしましょうか?」[VO_S][p][er]\
[MITU]\
「いや、いいよ。自分でやる」[p][er]\